OPTとは?アメリカで留学生が就労許可を申請する方法や要件を解説
Date Updated:2026年4月23日
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このページのまとめ
- OPTとは、アメリカに留学している人向けの一時的な就労許可制度
- OPTにおいて就労できるのは、専攻分野に関連が深い職場に限定される
- OPTには、在学中のプレOPTと卒業後に就労を始めるポストOPTの2種類がある
- OPTを申請したい場合は、まずは学校で実施される説明会に参加する
- 科学・技術・工学・数学の学位を持つ留学生は、OPTの延長制度を利用できる
アメリカに留学している人のなかには、OPTを利用して働きたいと考えている人もいるのではないでしょうか。 OPTとは「Optional Practical Training」の略で、アメリカでのキャリア形成を目指す方にとって有効な就労手段となります。
本記事では、OPTの概要や資格要件、申請方法などを紹介。また、科学・技術・工学・数学の学位を持つ留学生向けの延長制度についても解説するので参考にしてください。
OPT(Optional Practical Training)とは、アメリカの大学や大学院などで教育プログラムを受講する留学生(F-1ビザ保持者)に与えられる、自分の専攻分野に関連した職種で働くための一時的な就労許可制度です。
OPTは専攻分野に直接的な関連がある仕事に限られ、在籍中または卒業後に最長で12ヶ月間の就労が認められます。
OPTの制度の特徴は、スポンサー企業を見つけるのが難しいH-1Bビザなどの就労ビザとは異なり、自身の学生ステータスを維持したまま合法的にアメリカで実務経験を積めることです。アメリカでキャリア形成していきたいと考えている留学生にとって、有益な就労制度だといえます。
参照元:
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-Optional Practical Training (OPT) for F-1 Students
OPTの種類には、在学中に就労を行う「Pre-completion OPT(プレOPT)」と卒業後に就労を行う「Post-completion OPT(ポストOPT)」の2種類があります。
ここでは、Pre-completion OPTとPost-completion OPTの詳細についてそれぞれ解説します。
Pre-completion OPTとは
Pre-completion OPT(プレOPT)とは、アメリカの学校において留学生が在学中に行う就労トレーニングです。1学年(約9ヶ月)以上のフルタイム学生としての在籍期間を経ることで、Pre-completion OPTの申請が可能になります。
Pre-completion OPTの制度を活用する場合、学期中において週20時間までのパートタイム労働が可能で、授業がない期間はフルタイムでの勤務が認められます。ただし、ここで利用した期間は、卒業後の「Post-completion OPT(ポストOPT)」の利用可能期間から差し引かれるため、卒業後に長く働きたいと考えている場合は慎重な計画が必要です。
Post-completion OPTとは
Post-completion OPT(ポストOPT)とは、アメリカの学校の留学生が学位取得の課程をすべて修了した後に開始する就労トレーニングです。
Post-completion OPTの申請が認められた場合、卒業後の12ヶ月間アメリカでパートタイム(週20時間以上)またはフルタイムで働けます。
多くの留学生がPost-completion OPTを利用してフルタイムで働き、アメリカ企業で実務経験を積みます。この期間中にパフォーマンスを認めてもらい、企業からH-1Bビザなどの就労ビザのスポンサーシップを勝ち取ることが、アメリカで長期的に働くための方法の一つです。
アメリカで就職したいと考えている方は、「アメリカでの就活事情|日本との違いや基本的な採用フローを紹介」の記事もご覧ください。
参照元:
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-Optional Practical Training (OPT) for F-1 Students
OPT(Optional Practical Training)の申請資格要件は下記のとおりです。
- 有効なF-1ビザを保持している
- アメリカの学校で特定の学問分野を専攻している
- 1学年以上(約9ヶ月間)フルタイムで学校に在籍している
- 希望する仕事内容が専攻分野に直接関連している
- OPT期間を使い切っていない
OPTでの就労内容は専攻分野に直接的に関連する必要があるため、専攻が一般教養であったり語学学校に通っていたりする場合、申請資格要件を満たせない可能性があるので注意が必要です。
また、在学中のプレOPTにおいて1年間のフルタイム(週40時間)での就労を終えている場合、OPT期間を使い切ったことになり、卒業後のポストOPTの申請資格を失います。
アメリカで働くためにはビザが必要です。「アメリカで働くのに必要な就労ビザは?取得の手順と申請時の注意点も解説」の記事では就労ビザの種類や取得方法を解説しているので参考にしてください。
参照元:
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-Optional Practical Training (OPT) for F-1 Students
OPT(Optional Practical Training)に申請して就労許可を得るためには、定められた期間を守って申請を行う必要があります。
ここでは、在学中のOPTと卒業後のOPTのケースに分けて、申請期限について解説します。
Pre-completion OPTの申請期限
在学中のPre-completion OPT(プレOPT)は、学年度が修了する最大90日前から申請することが可能です。
なお、OPTでの就労をスタートする期間は、学年度の修了以降である必要があります。
Pre-completion OPTを申請するためにはDSO(所属する教育機関の指定学校担当官)からの推薦をもらう必要があるため、早めに就労したい場合は推薦の申請タイミングを調整しましょう。
Post-completion OPTの申請期限
卒業後のPost-completion OPT(ポストOPT)の申請期間は、学位を取得する90日前から取得後60日以内です。
Post-completion OPTの申請は、DSO(所属する教育機関の指定学校担当官)からの推薦をもらってから30日以内に行う必要があります。
参照元:
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-Optional Practical Training (OPT) for F-1 Students
ここでは、OPT(Optional Practical Training)の申請に必要となるものや申請の流れを解説します。OPTの申請方法をあらかじめ知っておき、申請スケジュールを立てましょう。
OPTの申請に必要なもの
OPTの申請に必要となる主なものは、下記のとおりです。
- I-20(非移民学生資格証明書)
- I-765(就労許可申請書)
- I-94(出入国記録)
- 各種書類の申請手数料
- 証明写真
- パスポート(F-1ビザ付き)
OPT申請に必要となる各種書類は、オンライン申請が可能です。
書類に不備があると、差し戻しが発生してOPT申請のプロセスが遅延してしまいます。書類を入念に確認したうえでオンラインで提出し、スムーズにOPT申請を済ませましょう。
OPTを申請する流れ
OPTを申請するときの主な流れは、下記のとおりです。
- 学内のOPTワークショップに参加する
- DSOにOPTの推薦を依頼する
- DSOからI-20へ署名してもらい推薦をもらう
- 必要書類を用意してI-765をUSCISに提出する
- 申請が受理される
- EADカードを受け取る
- OPTの研修先を見つける
- DSOに研修先を報告する
- OPT開始日以降に就労を開始する
まずは学校主催のワークショップを受講し、OPTの概要やルール、今後の申請の流れなどの説明を受けます。
説明を受けたら、DSO(所属する教育機関の指定学校担当官)にOPTの推薦を依頼しましょう。依頼を受けたDSOは内容を確認し、問題なければI-20(非移民学生資格証明書)への署名とSEVIS(学生・交流訪問者情報システム)への注記の記載を行い、推薦をしてくれます。
DSOからの推薦をもらったら、必要書類を用意してUSCIS(アメリカ市民権・移民局)にI-765(就労許可申請書)を提出します。I-765が承認されると、2週間以内を目安にEADカード(就労許可証)が発行されます。EADカードの郵送は承認日から30日以内を目安に行われるので、登録先住所に届くのを待ちましょう。
また、承認されたらOPTを行う研修先を探します。OPTを行う企業・団体が決定したら、DSOに研修先を報告してください。そして、許可された就労開始日以降にOPTをスタートしましょう。
参照元:
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-Optional Practical Training (OPT) for F-1 Students
アメリカ国土安全保障省(DHS)-Students and the Form I-20
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-I-765, Application for Employment Authorization
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-Employment Authorization Document
アメリカ国土安全保障省(DHS)-I-94
OPT(Optional Practical Training)の期間中であっても、特定の条件に該当した場合は就労許可が失効します。
OPTの就労許可が失効する主なケースは、以下のような状況が挙げられます。
- OPT期間中に失業状態が計90日間を超える
- STEM OPTにおいて失業状態が計150日間を超える
- 別の学校に転校する
- 別の学位レベルでの学習を開始する
- F-1ビザ以外のビザに切り替わる
- 入国不許可の状態になる
よくあるケースは、失業期間の超過によってOPTの就労許可を失うケースです。せっかく獲得したOPTの機会を逃さないように、失業状態の日数に注意しましょう。
また、OPTはF-1ビザを保有する学生のための就労許可制度であるため、ビザステータスに変更が生じる可能性がある場合は注意が必要です。F-1ビザ以外のビザへの切り替えがあると、基本的にOPTの就労許可が失効します。
アメリカのビザの種類については「アメリカビザの種類を目的別に解説!取得方法や申請面接で定番の質問も紹介」の記事で解説していますので、あわせてご確認ください。
参照元:
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-Optional Practical Training (OPT) for F-1 Students
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-Optional Practical Training Extension for STEM Students (STEM OPT) | USCIS
STEM OPT Extensionとは、STEM分野に該当する「科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)」の学位を持つ留学生に与えられる、OPTの延長制度です。
STEM分野の学位を有する学生が一定の条件を満たしている場合、卒業後のOPTの就労許可を24ヶ月間延長するための申請ができます。STEM OPT Extensionの申請が通ると、合計36ヶ月(3年間)アメリカで働くことが可能になります。
STEM OPTの申請資格要件
STEM OPT Extensionの主な申請資格要件は、下記のとおりです。
- OPTによる就労許可を得ている
- OPTによる就労許可を得ている
- 有効なポストOPTの期間中である
- 申請時にSEVP認定校でSTEMの学位を取得している
- STEM OPTの対象の雇用主のもとで働く
STEM OPTの対象の雇用主は、E-Verifyに登録されている必要があります。対象企業を探すときは、アメリカ政府が提供しているWebサイト「E-Verify」を利用しましょう。
STEM OPTの申請に必要なもの
STEM OPT Extensionの申請に必要となる主な書類は、下記のとおりです。
- I-983(STEM OPT学生向け研修計画書)
- I-765(就労許可申請書)
- DSO承認済みのI-20(非移民学生資格証明書)
- STEM分野の学位証明書のコピー
- 申請手数料
I-983は、STEM OPT Extensionの申請をする前に用意する必要があります。学生は、雇用主と協力してI-983の書類を完成させてください。
I-765には、E-Verifyに記載されている雇用主の名前のほか、E-Verify企業識別番号や有効なE-Verifyクライアント企業識別番号を入力する必要があります。雇用主に確認しましょう。
STEM OPTの申請期限
STEM OPT Extensionの申請に必要なI-765(就労許可申請書)は、現在取得しているOPTの就労許可の有効期限が切れる90日前かつDSO(所属する教育機関の指定学校担当官)がSEVIS(学生・交流訪問者情報システム)にOPTの推薦を記録した日から60日以内に提出する必要があります。
余裕を持って申請までのスケジューリングを行い、STEM OPT Extensionの申請を完了させてください。
参照元:
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-Optional Practical Training (OPT) for F-1 Students
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-Optional Practical Training Extension for STEM Students (STEM OPT)
アメリカ市民権・移民局(USCIS)-I-765, Application for Employment Authorization
アメリカ国土安全保障省(DHS)-E-Verify
アメリカ国土安全保障省(DHS)-Students and the Form I-983 | Study in the States
OPTとは、アメリカに留学するF-1ビザ保持者を対象とする就労許可制度です。「OPT」は「Optional Practical Training(オプショナル・プラクティカル・トレーニング)」の略で、申請が通れば自分の専攻分野に関係する職種で働けるようになります。
OPTは、日本人がアメリカで実戦経験を積み、キャリアを切り拓くための有効な手段です。申請期限や提出書類のルールを守り、OPTの就労許可の取得を目指しましょう。
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